いま生命保険協会では、外貨建て保険の販売に関し、新たな資格制度を設けることを検討しています。
外貨建て保険は、契約者が支払った保険料を外貨で運用する保険です。
年金保険や終身保険などの種類があり、保険金や解約返戻金等で将来的にお金が受け取れるため、銀行の窓口等では資産運用の1つとして積極的に販売されています。
外貨で運用しているため為替リスクがあり、元本割れすることもあります。このリスクについて十分な説明がないまま契約をし、後々トラブルになることが多いようです。
さて、元本割れのリスクのある保険商品は、外貨建て保険だけではありません。
債権や株式を中心に運用し、解約返戻金や保険金を支払う変額保険もリスクがあります。
変額保険に関しては、通常の生命保険募集人資格の他に、変額保険販売資格が必要となります。
リスクの伴う商品であることの説明を徹底して理解してもらった上で契約してもらうために、資格制度を設けているのです。
リスクを伴うのは外貨建て保険も同じなのですが、外貨建て保険に関しては専門の資格がなくても販売できます。
そのためリスクについてきちんと説明できない募集人が販売をし、あとで保険金等を満額で受け取れなかった契約者の方が苦情を申し立てて来るケースが増えているのです。
このような苦情増加という背景もあり、生命保険協会では外貨建て保険を適切に販売するために、新たな資格制度を設けることを検討してます。
販売する側の銀行にとっては負担が増えますが、負担が増えてでも資格制度を設ける必要はあるでしょう
保険商品を含む金融商品は、その商品内容を理解するには専門的な知識が必要となることも多々あります。一般的な契約者は保険の知識があまりないことが多いので、販売者側が丁寧に説明する必要があります。
外貨建て保険に関して、説明不足が原因で苦情が増えている以上、何かしらの対応をすることは保険・銀行業界として大きな急務と言えるでしょう。
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