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個人年金保険+生命保険料控除を使って年利9%の資産形成をする!

老後に生活するための必要な資金がいくらかご存知ですか?
年金だけでは足りず、最低限の生活を送るためには、
・シングル世帯なら約1,500万円
・ご夫婦2人だと約2,500万円

用意する必要があると言われています。

もちろんこの金額は最低限の生活なので、ゆとりある老後を送るためにはもっと大きなお金を用意する必要があります。

その老後資金を作るための方法の一つに個人年金保険があります。個人年金保険のメリットの一つが「個人年金保険料控除」です。

個人年金保険料控除とは生命保険料控除の一つで、所得税や住民税を節約することが出来ます。 上手に活用すれば、「何もしなくても年間で9%の利回りで個人年金保険に加入している」のと同じくらいの恩恵を受けることが出来ます。

生命保険料控除には、
・一般生命保険料控除
・介護医療保険料控除
・個人年金保険料控除
の3種類があり、個人年金保険に加入している人は個人年金保険料控除が使えます。

ちなみに個人年金保険料控除には、新制度と旧制度があります。2012年に改正され、2011年12月31日までに契約や更新したものに関しては旧制度、2012年1月1日以降に契約や更新をしたものは新制度となり、控除額の計算が異なります。

これから契約をする人は新制度での計算式になります。年末調整や確定申告で申告する際に必要となりますので、覚えておきましょう。

個人年金保険料控除でどれぐらい得するのか、事例を紹介。

では、実際にどのくらい税金が安くなるのでしょうか。具体的な数字で見ていきましょう。

【モデルケース】
月額保険料:1万円(年間12万円)
契約期間:30年
制度:新制度

控除額は年間支払い保険料の金額によって異なります。このモデルケースの控除額は以下のようになります(保険料控除の速算表を使って計算しています)。

所得税の控除額:40,000円
住民税の控除額:28,000円

次に所得税と住民税がどのくらいかかるのか計算をしてみましょう。所得税と住民税は給与所得に一定の税率をかけて計算されます。計算式は以下のようになります。

給与等の収入金額-給与所得控除額-各種控除額=課税所得

この課税所得を所得税の速算表に当てはめます。 例えば課税所得が195万超~330万円以下なら税率は10%、330万円超~695万円以下なら税率は20%と課税所得が多ければその分だけ税率は高くなります。

一方で住民税は一律10%です。所得税の税率が10%の場合と20%の場合で個人年金保険料で返ってくる税金の額を計算してみます。

【所得税率10%の人の節税額】
所得税:40,000円×10%=4,000円
住民税:28,000円×10%=2,800円
合計:6,800円

【所得税率20%の人の節税額】
所得税:40,000円×20%=8,000円
住民税:28,000円×10%=2,800円
合計:10,800円

所得税率が10%の人であれば年間6,800円、所得税率が20%の人であれば年間10,800円が個人年金保険料控除で税金が返ってくるという計算になります。

保険料の支払いが年間12万円ですから所得税率が20%の人だと、なんと9%も得できたことになります

年間で金額を考えると少なく感じますが、モデルケースのように契約期間が30年であれば、
年間6,800円×30年=204,000円
年間10,800円×30年=324,000円
という計算になり、決して馬鹿にはできない金額になります。

何より個人年金保険に加入しているだけでこれだけの節税効果が得られるのですから活用しないのはもったいないと言わざるを得ません

所得税は収入や控除額によって変わります。自分がどのくらいの金額が戻ってくるのかは計算をしてみなければいけませんが、契約期間が長期なら大きな金額になる可能性もあります。

個人年金保険料控除の注意事項

意外とお得かも?と思った方も多いかもしれませんが、実は以下のように色々と注意事項もあります。

1.控除には限度額がある
2.個人年金保険料控除が使える個人年金保険には一定の要件がある
3.年末調整、確定申告で申請が必要

個人年金保険料控除額には、所得税は4万円、住民税は2万8,000円という上限が設けられています。
これらの控除を受けられるのは支払い保険料が所得税部分で年間8万円超え、住民税部分で5万6,000円です。つまり、それ以上多く支払っても控除額は変わらないということです。

また、個人年金保険料控除が使える個人年金保険には一定の要件があります。それは、税制適格特約が付いていることです。
税制適格特約を付けるには以下の要件が必要です。

1.年金の受取人が契約者もしくはその配偶者であること
2.受取人が被保険者であること
3.保険料の支払い期間が10年以上あること
4.確定年金・有期年金は、年金の受け取り開始年齢が60歳以上かつ受け取り期間が10年以上であること

そして、個人年金保険料控除を使うには年末調整もしくは確定申告時に申告をしなければいけません。出さなければ控除が受けられないので注意しましょう。

個人年金保険料控除を目的に個人年金に入ることはありなのか?

個人年金保険料控除を目当てに個人年金に入ることは「あり」だと思います
ただ、NISAや確定拠出年金などの制度が整ってきているので、まずはそちらを優先的に考える方が良いでしょう。老後資金の準備の方法は1つではありません。

私としては、NISAや確定拠出年金を使ったあとの選択肢として個人年金保険を検討されると良いと考えてます。
オススメなのはいくつかの方法を組み合わせて老後資金を作っていくことです。組み合わせることでそれぞれのメリットが活かせ、デメリットを補うことが出来ます。

個人年金保険選びのポイント

過去の参考記事:
個人年金保険ランキング 年代別で支持されている商品とは?

個人年金保険の選び方には以下の4つのポイントがあります。それぞれ見ていきましょう。

1.受取期間
2.受取方法
3.支払方法
4.戻り率

ポイントその1.受取期間

受取期間には主に「終身型」と「有期型」の2つの種類があります。終身型は被保険者が生きている限り保証されるものです。中には夫婦型など夫婦どちらかが生きている限り保証されているものもあります。

有期型は5年、10年と受取期間が決まっているものを言います。有期型には主に「確定年金」と「有期年金」があります。

「確定年金」は被保険者の生死に関わらず決まった期間年金が受け取れ、被保険者が亡くなった後は遺族が受け取れるタイプの保険です。「有期年金」は被保険者が死んだらそこで保証は終わりになります。ただし、保証期間が設けられているものもあり、その期間内であれば被保険者が亡くなった後は遺族が受取れるというタイプもあります。

ポイントその2.受取方法

受取方法としては ①定額型 ②変額型 ③外貨建て型 の3つの種類があります。
定額型は、契約の時点で将来受け取れる金額が決まっているものです。予定が立てやすいけどインフレに弱いというデメリットがあります。

変額型は、払い込んだ保険料を運用する商品を自分で選択するもので投資に近いものです。外貨建て型は、米ドルやユーロなどの外貨で運用し、年金額も外貨で確定するのが一般的です。そのため為替リスクがあります。

ポイントその3.支払い方法

個人年金保険料控除が出来る個人年金保険の条件は10年以上の支払い期間が必要です。そのため、控除を活用するなら保険料は分割で10年以上の支払いにする必要があります(一括払いにすると保険料控除のメリットを受けられません)。

ポイントその4.戻り率

上記の条件を決めた上で比較したいのが戻り率です。
返戻率とも言いますが、これは「払い込んだ保険料に対してどの程度リターンがあるのか」を見る数値です。

この数値が高ければ高いほどリターンが高いということになります。これは同じ条件で比べなければ意味がないので、まずは受取期間や方法、支払い方法などを決めた上で比較をしていきましょう。

個人年金保険は種類も多く、迷う方も多いのですが、上記のポイントを確認した上でそれぞれの商品のメリット・デメリットやリスクを確認し、自分に合ったものを選び老後に備えましょう。

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