子どもは成人の大人の方と比べると、まだ体の免疫が十分に出来ていないことや、子ども特有の病気などがあり、病気になりやすいと言われています。
子どもの中でも、0歳児の子どもがもっとも外来で病院に行く人数、入院する人数が多く、大きくなるに連れて徐々に減ってはいるものの、成人の大人の方よりも外来で病院に行く人数、入院する人数は多いという統計情報もあります。
大人の方であれば、自分自身の病状は自分で分かるため、病院に行くべきかそうでないかは自分自身で判断できますが、子どもはそのような判断は自分ではできないため、親が子どもの病状を聞き病院へ行く場合が多いということもあって、病院にかかる人数が多いという事も理由の1つではあります。
このような場合から、子どもが病気になり入院してしまった場合のお金に備えるため、子どもに医療保険をかけたいという方は非常に多くいらっしゃいます。
今回、このような要望に応えるための商品として提供されている、子ども医療保険について詳しく見ていきましょう。
はじめに、子ども医療保険とはどのような内容なのか見てみましょう。一昔前では、子どもだけを対象とした子ども医療保険を提供している生命保険会社は多く存在していました。その中の一例として、アリコジャパン(現在はメットライフアリコ)が提供していた「子ども医療保険」について見てみましょう。
アリコジャパンの子ども医療保険の内容は以下のようになっていました。
[アリコジャパン 子ども医療保険の商品内容]
アリコジャパンの子ども医療保険は、生まれた0歳から15歳までの間に加入することができます。この医療保険は期間が決まっており、子どもが22歳になるまでの間を保障してくれます。保障内容は一般的な医療保険と同じで、入院した場合には、1泊2日の入院から入院給付金を受け取ることができます。また手術をした場合には、手術の種類に応じて、入院給付金の◯倍といった形で手術給付金を受け取ることができます。また、通常の医療保険と同様に、子ども医療保険には死亡保険金は付いていません。
このような商品内容の子ども医療保険が一昔前では様々な生命保険会社が販売していました。現在では、「子ども医療保険」という名前で商品を販売している生命保険会社はほとんどなくなってきています。その理由として、主に以下の2つの理由があります。
1、都道府県や区などの子ども向けの医療制度が整ってきた
2、子どもの間だけでなく、一生涯の医療保険に加入させたいという要望が増えた
次では、これらの子どもに対する医療の現状について見てみましょう。
先ほど挙げた2つの理由のうちの1つめ、「都道府県や区などの子ども向けの医療制度が整ってきた」ですが、一昔前までは、子どもが病気になって病院に通ったり、入院した場合は大人の方と同様に医療費がかかっていました。今だと病院に行くと3割負担ですが、これが子どもが病院に行った場合でも同じように支払わなければいけませんでした。
しかし、近年では都道府県や区などがそれぞれ、子どもが病院に行ったり入院したりした場合の医療費は無償で良いというように制度を整えるようになってきました。地域によってこの制度の細かい内容は異なりますが、一般的には中学校を卒業するまで医療費はかからないという制度を導入している地域がもっとも多いです。
そのため、そもそも医療費がかからない子どものために、子ども医療保険をかける必要はないのではないかということになり、契約が減っていったことが理由の1つとなります。
続いて2つめの「子どもの間だけでなく、一生涯の医療保険に加入させたいという要望が増えた」ですが、子ども医療保険は先ほどご紹介した商品内容にある保障期間にある通り、22歳になった時点で強制的に終了してしまいます。
その後、通常の一生涯の医療保険に加入したい場合は22歳の時に新規で加入しなければいけなくなります。どうせ大人になってから一生涯の医療保険に加入するのであれば、子どものうちから一生涯の医療保険をかけておきたいという要望から、期間が決まっている子ども医療保険ではなく、一生涯の医療保険に加入する方が増えてきたというのが理由の1つとなります。
このような理由から、近年子どもにかけている医療保険はどのような商品が人気なのか、人気ランキングを見てみたいと思います。
子どもにかける医療保険のランキングとして紹介されている参考例をご紹介したいと思います。ランキングの結果は以下のようになっていました。
[子どもにかける医療保険ランキング]
1位:共済
2位:アフラックの医療保険「EVER」
3位:オリックス生命の医療保険「CURE」
第1位にある共済ですが、共済には日本国民であれば誰でも加入することができる「こくみん共済」や、都道府県別に加入することができる「都民共済、県民共済」、コープに加入している方だけが加入することができる「コープ共済」や、農協に加入している方だけが加入することができる「JA共済」など、様々な共済があります。これらの共済は生命保険と同じような内容の商品である生命共済や、医療保険と同じような内容の商品である医療共済などをそれぞれ販売しています。
これらの共済が販売している医療共済を子どもにかけるという方がもっとも多く、第1位でした。第1位の理由としてもっとも多かったのが、「保険料が安いから」という理由がもっとも多く、月に1,000円で子どもに医療共済をかけることができます。
しかし、医療共済は基本的には1年更新タイプのものとなっており、1年ごとに保険料があがるタイプではありませんが、ずっと保険料を掛け続けなければいけないという特徴もあります。
第2位のアフラックの医療保険「EVER」、第3位のオリックス生命の医療保険「CURE」は生命保険会社が販売している医療保険で、どちらも一生涯の医療保険となります。
保険料を一生涯払い続ける「終身払」タイプであれば、アフラックの医療保険もオリックス生命の医療保険も1,000円前後で加入することができ、共済と比較してもさほど保険料は変わりません。
もちろん、保険料が途中で上がるという事もありません。
しかし、第1位の共済の医療共済と第2位、第3位の通常の生命保険会社の医療保険とで大きく違う点が1つあります。共済の医療共済の場合、毎月1,000円の保険料を払い続けていれば保障を受けることができますが、一生涯というわけではありません。
医療共済は通常、80歳までと年齢が決められていることが多く、80歳以降まで生きた場合、その時点で医療共済は終了してしまいます。これに対し、通常の生命保険会社の医療保険は、保障期間は「終身」ですので、生きている間ずっと保険料を払い続ければ、90歳であっても100歳であっても、入院した場合や手術を受けた場合に給付金を受け取ることができます。
このように目先の保険料の安さだけのために、今後一生涯の保障はどうなるのかを考えないことは非常に危険と言えます。
私個人の考えでは、子どもに医療保険をかける場合は、一生涯の保障を見据えた、アフラックの医療保険やオリックス生命の医療保険のような、生命保険会社が販売している医療保険に加入することをおすすめいたします。
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