老後への貯蓄として昔から人気の「個人年金保険」とは?
人は一生涯において様々なイベントが起きます。これを生命保険業界では「ライフイベント」と言います。就職や結婚、出産、住宅購入、老後など、これまでの環境から変化が起きることをライフイベントと言います。その中でも老後におけるライフイベントの変化は大きく、それまで仕事をして給料をもらい、その収入の中でやりくりしていたのに対し、老後は仕事における収入から年金による収入に切り替わり、その年金収入とそれまで貯蓄したお金で生活をやりくりすることになります。生命保険文化センターの発表では、老後生活するために最低限必要な生活費は約22万円と言われています。その内訳は以下となります。
[老後最低限必要な生活費の内訳]
この約22万円という金額はあくまで最低限生活するために必要な金額のため、ゆとりある老後生活を送ろうと思った場合には、毎月約30万円〜35万円は必要と言われています。
では、このような支出が必要なのに対し、老後に受け取れる年金はどれくらいなのでしょうか?国民年金だけに加入している自営業者の方、国民年金と厚生年金の両方に加入している会社員の方、またその加入年数によって受け取れる年金額は異なります。国民年金だけに加入している方の毎月の年金額は約8万円(40年間国民年金を支払った場合)と言われており、また国民年金・厚生年金の両方に加入していた方は約16万円(国民年金・厚生年金ともに40年間加入、標準平均月額35万円の場合)と言われています。
このように、公的年金だけでは老後最低限必要な生活費の金額にも足りないという事が分かると思います。そのために、老後になる前に事前に貯蓄をしていかなければいけないのですが、その貯蓄方法の1つとして昔から人気があったもので、生命保険会社が提供している「個人年金保険」があります。
個人年金保険は現役世代のうちから、年金受け取りが開始されるまでの間、毎月(または毎年)一定額を積み立て続けます。そして、年金受け取りが開始されると、5年間や10年間、または商品によっては亡くなるまでの一生涯において、毎年一定の金額を年金形式で受け取ることができます。
個人年金保険の仕組みを図示すると以下のようになります。
このような個人年金保険は様々な生命保険会社が取扱いをしているのですが、今回はその中の第一生命保険の個人年金保険について見ていきたいと思います。
では、第一生命保険の個人年金保険の内容について見ていきましょう。
第一生命保険の個人年金保険の特徴は、30歳など契約をした時期から年金受け取りを開始する60歳などの期間まで毎月一定額を積み立て続け、年金受け取りが開始されてからは10年間など決まった期間中、毎年一定額の年金を受け取ることができるというものです。
第一生命保険の個人年金保険「しあわせ物語」の商品の特徴を詳しく見てみましょう。
1.柔軟な設計ができ、年金額が確定しているため、計画的に資金準備ができます
2.簡単な手続で申し込めます
3.年金受取を60歳以上で開始するなど所定の条件を満たすことで所得控除が受けられます
1つめの特徴として、柔軟な設計ができ、年金額が確定しているため、計画的に資金準備ができますとありますが、これは年金の受け取り開始の年齢を60歳だけでなく65歳や70歳など自由に選ぶことができ、また受け取れる年金額も自由に選べることができるということを指します。
第一生命保険の個人年金保険では、積立期間中に毎月(または毎年)いくらずつであれば積み立て可能かという積立額から受け取れる年金額を設定する形をとっています。そうすることで、積立期間中に積立額が多すぎて支払えないというリスクを減らしています。また2つめの特徴である簡単な手続きで申し込めますというのは、通常生命保険商品に加入しようと思った場合、保障額によっては医師の診査が必要となったりしていて、非常に手続きが面倒な場合があります。
個人年金保険の場合、死亡保険金などの保障の部分がない事により医師の診査などを行わずに加入することができるため、手続きが非常に簡単なのです。3つめの年金受け取りを60歳以上で開始するなど所定の要件を満たすことで所得控除が受けられますとありますが、これは個人年金保険の積み立てをしている期間中に、生命保険控除の中の1つである「個人年金控除」を利用することにより、所得税・住民税の優遇を受けられるということを指しています。
個人年金保険料控除を受けるためにはいくつかの条件があり、その条件は以下となります。
[個人年金保険料控除の要件]
1.年金の受取人が保険料の払込をする者(契約者)またはその配偶者であること
2.年金受取人は被保険者と同一人であること
3.保険料払込期間が10年以上あること
4.年金の種類が確定年金の場合、年金の受け取り開始が60歳以上かつ受け取り期間が10年以上であること
これらの要件を満たすことによって、個人年金保険の積み立てを行っている期間中、年末調整または確定申告によって所得税、住民税の優遇を受けることができるのです。
上記要件に満たない場合とは、例えば年金の受け取り期間が5年間の場合、年金の受け取り開始が55歳の場合などでは個人年金保険料控除の対象とはなりませんので注意が必要です。
では、実際に第一生命保険の個人年金保険のシミュレーション結果として、他社と比較し貯蓄率は高いのでしょうか。そのシミュレーション結果をご紹介したいと思ったのですが、残念ながら第一生命保険のホームページ上ではシミュレーションを行うことができず、詳細な貯蓄率などは見ることができませんでした。ホームページ上に唯一公開されているシミュレーション結果をご紹介しますと、以下のような結果が紹介されています。
・契約年齢:30歳
・月払保険料:30,000円
・保険料払込期間:60歳まで
・年金受け取り開始年齢:60歳から
・年金受け取り期間:10年
・年金額:122.75万円/年
・払込保険料累計額:1,080万円
・年金受け取り総額:1227.5万円
・貯蓄率:113.6%
上記のような結果が紹介されておりました。
この内容は個人年金保険料控除の要件も満たしており、標準的なシミュレーション内容と言えます。この場合の貯蓄率は113.6%となっていますが、これは他社と比較して果たして高いのでしょうか、それとも安いのでしょうか。
インターネット上で公開されている他社の個人年金保険の貯蓄率の一例を見ていきましょう。
[他社における個人年金保険の貯蓄率の事例]
・損保ジャパン日本興亜「THE みらいの積立保険」貯蓄率:110%
・損保ジャパン日本興亜ひまわり生命「個人年金保険」貯蓄率:108.5%
・アフラック「個人年金保険」貯蓄率:107.7%
このように、他社の個人年金保険では、貯蓄率は110%未満の場合が多いことが分かります。これらと比較すると、第一生命保険の個人年金保険の貯蓄率の方が高いことが分かります。
第一生命保険の個人年金保険の詳細な貯蓄率を知りたい場合は資料請求またはお見積り専用ダイヤルの電話にかけると詳細の貯蓄率を調べることができます。個人年金保険をご検討の方はまずはご自身の年齢や条件等から、貯蓄率がどれくらいなのか聞いてみると良いでしょう。