HOME » 医療保険 » 引受基準緩和型医療保険。オリックス生命のキュアサポートが人気?
テレビでよく見る「誰でも入れる」「持病があっても」というような保険のことを「引受基準緩和型医療保険」といいます。本来保険は健康状態に問題があると入れなかったり、条件がついたりするものですが、この保険は何故入れるのでしょうか。普通の保険と比較しながら「引受基準緩和型保険」について紹介させていただきます。
【引受基準緩和型保険とは?】
通常の保険は加入時の審査が厳しく、健康状態によっては入れなかったりするものです。そこで告知内容を緩和したり、もしくは告知内容をかなり限定的なものにするなど加入条件を和らげた保険が開発されました。テレビでもよく目にしますよね。宣伝でもよくされているように、持病がある方や既往症のある方でも保険に入りやすくなりました。
【普通の保険との違い】
当然のことではありますが、加入条件が通常よりも簡単になっている分、保障の内容についてもそれだけ限られたものとなっています。どんな特徴があるのか、例えば「引受基準緩和型医療保険」について、主なものをあげてみましょう。
①保険料が普通の医療保険と比べて割高となっている。
②付加できる特約の種類が普通の医療保険と比べて少なくなっている。
③病気で保険料の払込が免除になる「保険料払込免除」の適用はない。
④契約して約1年以内については給付金は50%、1年経過すると100%となる。
⑤契約年齢が普通の医療保険よりも高く設定されている。
と、こんなところでしょうか。主な特徴としてあげましたが、商品によって細かく違うところもありますので、あくまで参考としてご覧いただければと思います。
このように普通の医療保険と比べると、加入条件が優しい分、引受基準緩和型医療保険の内容についてはどうしても見劣りがしてしまいますよね。しかしニーズが多いためか、ここ数年改良に改良を重ねられ、より普通の医療保険と保障内容の近い引受基準緩和型医療保険が登場しています。どんな商品があるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。
〇オリックスの引受基準緩和型医療保険
・・・大人気の「医療保険 新CURE(キュア)」を取り扱っているオリックス生命保険の引受基準緩和型保険を例にお話ししていきましょう。
オリックスでは「医療保険 新CURE Support(以下、新キュア・サポート)」と「終身保険 新RISE Support(ライズ・サポート)」を扱っています。ここでは医療保険の「新キュア・サポート」について、普通の医療保険として販売されている「新キュア」と比較していきます。まず、「新キュア・サポート」の特徴から紹介します。
①引受基準が緩和されているため、既往症のある方、入院や手術の経験のある方でも入りやすくなっています。
・・・どれくらい緩和されているのか?実際に告知する内容を見てみましょう。以下の4つとなっています。
・最近3カ月以内に医師から入院や手術、検査をすすめられたことがあるかどうか。もしくは現在入院中かどうか。
・最近3カ月以内に、がんまたは上皮内新生物・慢性肝炎・肝硬変で、医師の診察や検査、治療、投薬のどれかを受けたことがあるかどうか。
・過去2年以内に病気やけがで入院もしくは手術を受けたことがあるかどうか。
・過去5年以内に、がんや上皮内新生物で入院もしくは手術を受けたことがあるかどうか。
ちなみに「検査」については「異常がない」と診察が終了している場合は除くことができます。いかがでしょうか。告知項目がかなり少なくなっていますね。
②加入前にかかったことのある病気についても保障されます。
・・・これまでの保険では既往症については「その病気については保障しない」というような条件がつくこともありました。しかし、この保険では責任開始前にかかっていた病気についても保障されます。もしその病気が悪化などして入院や手術が必要となったら給付金が出る仕組みです。
③病気やけがによる入院や手術の一生涯保障があります。また健康保険の適用ができない先進医療についても通算2,000万円まで保障されます。
・・・2つのプランから選択できるようになっており、「基本プラン」か「生活習慣病充実プラン」のどちらかとなります。「基本プラン」については1入院あたりの支払限度日数が60日で、他に特別手厚くなるような保障はついておりません。もし七大生活習慣病(がん・心疾患・脳血管疾患・糖尿病・高血圧性疾患・肝硬変・慢性腎不全)になった場合の保障を手厚くしておきたい場合は「生活習慣病充実プラン」で備えることができます。このプランは七大疾病になった際の入院については支払日数が120日に拡大されます。中でも三大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)による入院については支払日数が無制限となります。
④付加できる特約になりますが、がんと診断・入院、急性心筋梗塞、脳卒中で入院された場合については一時金が支払われます。
・・・「引受基準緩和型がん一時金特約」を付加しますと、初めてがんと診断確定されたとき、2回目以降のがんについては1年に1回を限度とし、「がん一時金」が支払われます。また「引受基準緩和型重度三疾病一時金特約」を付加しますと、上記の「がん一時金」にプラスして、やはり1年に1度が限度となりますが、急性心筋梗塞や脳卒中の治療を目的に入院を開始した時「急性心筋梗塞一時金」「脳卒中一時金」がそれぞれ支払われます。
※注意!この二つの特約については付加を希望する場合、先ほどの告知4つ以外にも回答必要な項目があります。
⑤特約を付加することで、一生涯の死亡保障を準備することが可能です。
・・・100万円(50歳から85歳は50万円)から50万円単位で選ぶことができます。
以上、5つの特徴をあげさせていただきました。保険料は通常より割高にはなりますが、内容はかなり充実していると言えるのではないでしょうか。
ちなみに先ほど告知が簡単になっている、と言いましたが、もし健康状態についてより詳細に告知した場合、 保険料が割り増しされていないオリックス生命保険の他の商品を契約できる可能性があります。ですから最初から「引受基準緩和型保険しか入れない」と諦めないでくださいね。
〇「医療保険 新CURE」との違いは?
・・・さて、オリックス生命保険で扱っている普通の医療保険「新キュア」と、さきほどの引受基準緩和型保険である「新キュア・サポート」を先ほどの特徴についてどうか比較してみましょう。
新キュア・サポート | 新キュア |
持病等があっても入りやすいが保険料が割高 | かなり詳細な告知が必要だが保険料は安価 |
責任開始前の病気の再発等についても保障 | 特になし |
7大疾病にも安心の医療終身保障・最大2,000万円までの先進医療保障 | 同じ |
特約でがん診断給付金、三大疾病での入院治療に関して一時金保障あり | 同じ |
特約で終身保険も付加可能 | 同じ |
上記の表では、「あれ?保険料が安いこと以外、同じなのでは?」と思われてしまうので補足です。
まず付加できる特約が「新キュア」の方が多く、がんによる通院治療に対して保障する「がん通院特約」を付加することが可能です。
また「引受基準緩和型保険」の特徴として紹介していますが、契約年齢の範囲、選べる入院給付金日額が全く違います。下記の表をご覧ください。
新キュア・サポート | 新キュア | |
契約年齢 | 20歳~85歳 | 60歳払済・・・0歳~55歳 |
65歳払済・・・0歳~60歳 | ||
終身払・・・0歳~80歳 | ||
入院給付金日額 | 20歳~59歳・・・5,000円、10,000円 | 5,000円、10,000円 |
60歳~85歳 ・・・3,000円、5,000円、10,000円 |
どれくらい引受基準緩和型保険の保険料が割高なのか実際に見てみましょう。せっかくなので上記で紹介した「新キュア」と「新キュア・サポート」で比較してみましょう。
50歳男性、入院日額10,000円、特約は三大疾病一時金100万円を付加したとしましょう。その場合、新キュアは月額16,932円ですが、新キュア・サポートは月額23,295円です。この条件の場合、普通の保険とくらべて6,363円も高くなっていますね。
今回はオリックス生命の「新キュア・サポート」を取り上げましたが、各社「引受基準緩和型保険」の取り扱いがあります。
人気のある商品をいくつか紹介しましょう。
・アクサ生命「OKメディカル」・・・うつ病でも入れる位加入基準が緩和されています。
・メットライフ生命「フレキシィゴールド」・・・50代では最安値。三大疾病無制限保障があります。
・アフラック「もっとやさしいEVER」・・・うつ病でも入れる位、引受基準が緩いです。
・東京海上日動あんしん生命「メディカルKitラヴR」・・・もし健康なら保険料が戻ってきます!
等々様々な商品があります。もし加入を考えていらっしゃるのであれば、色々話を聞かれるといいかと思います。
また一方で「保険料が普通と比べてかなり高いし、そこまでして入る必要があるの?」と思われる方もいることでしょう。そうは思っても持病があったりと心の中では様々な葛藤と不安があると思います。保険というのは万一に備えるもの、不確定の未来に備えるものです。確かに毎月の出費を考えると、持病があるなら尚更不安に思われるかもしれません。
そこで、お伺いします。一番心配なことはなんですか?もしその心配なことが保険でカバーできるようならば、高い出費になるかもしれませんが保険加入によって安心を得られることでしょう。高齢であるだけでなく、持病があるとなると不安なことがさぞ多かろうと思います。だからこそ、少しでも不安を減らすために保険があると思ってください。
「引受基準緩和型保険」は数年前から登場し、各社改良を重ね今に至っています。うつ病でも加入できたり、というのは昔の保険ではあり得ないことでした。個人的にもかなり入りやすくなったという印象です。もし「引受基準緩和型保険」によって少しでも安心を得られるなら、ぜひ一度検討してみていただきたいと思います。