HOME » 生命保険 » 女性の生命保険、おすすめの選び方
生命保険には女性特有疾病が対象になっていたり、女性ならではの特典があるというような女性専用の生命保険が販売されています。女性におすすめの生命保険の選び方、また人気の生命保険について紹介していきます。
【女性の生命保険加入率】
日本人女性の生命保険の加入率をご存知でしょうか。生命保険文化センターの調べによると、平成25年のデータではありますが、このようになっています。
20代女性 | 56.8% |
30代女性 | 78.5% |
40代女性 | 90.0% |
50代女性 | 88.1% |
60代女性 | 83.0% |
全体 | 81.9% |
20代では2人に1人は加入、30代だと4人に3人は加入している、ということになりますね。
しかし女性のがんは20代、30代という若さでも罹患してしまいます。20代で保険に加入していない人が大勢いるわけです。怖いと思いませんか?
【女性特有のがん罹患率が上昇】
近年、社会での女性の地位が向上していることが影響しているのでしょう。ストレス、疲労等で女性特有の疾病になる人が増えています。特に女性特有のがん疾患については深刻です。特に乳がん、卵巣がん罹患率は右肩上がりです。
国立研究開発法人「国立がん研究センター」の発表による、現在の女性のがん罹患数統計予測を紹介します。最も罹患患者数が多いと予測されているものです。(※新たにがんと診断された患者数です)
乳房 | 89,400人 |
大腸 | 57,900人 |
肺 | 42,800人 |
胃 | 42,200人 |
子宮 | 30,000人 |
膵臓 | 19,300人 |
肝臓 | 16,600人 |
悪性リンパ腫 | 13,300人 |
甲状腺 | 13,200人 |
皮膚 | 12,800人 |
生涯でがんにかかる確率は男性が54%、女性が41%と言われています。日本人に2人に1人はがんになる、というわけです。がんの多くは60歳以降に発症すると言われていますが、女性特有のがんについては、むしろ20代、30代でも発症します。乳がんにいたっては30代からの発症が急増、40代、50代での発症がピークとなっています。つまり女性ほど早くにがんの備えをしておいた方がよい、ということです。
2007年乳がん発症患者数は推定で60,986人でした。2015年の調べでは89,400人。この8年で乳がんの患者が3万人近く増えていることが分かります。
【保険で備えられる女性特有の疾病とは】
女性専用に発売されている生命保険では、女性に心配な女性特有の疾病に備えることができます。どんな疾病に対して備えられるのか具体的に見てみましょう。
〇女性特有のがん
乳がん、外陰がん、膣がん、子宮頸がん、子宮体部がん、子宮がん、卵巣がん、胎盤がん、等
〇女性特有の疾病
卵巣機能障害、乳房の障害、女性生殖器の障害、低血圧賞、鉄欠乏性貧血、妊娠の合併症、分娩の合併症、産褥の合併症、等
一部ではありますが、具体例をあげさせていただきました。対象となる女性疾病はもっと幅広くカバーされている保険がほとんどです。たとえば子宮筋腫も対象ですし、バセドウ病というような難病も対象になっていたりします。保険会社によって、対象範囲が微妙に異なりますので、そこは適宜確認するようにしましょう。
【ケース別、必要な保障とは?保険の選び方】
環境、収入等々によって生命保険に求めるニーズは様々ではないでしょうか。おおざっぱにではありますが、ケース別で必要だと思われる保障について記しました。
〇既婚、子供あり等の場合
・家族に負担がかからないようにするための十分な医療保障
〇独身、子供ありの場合
・大黒柱として充分な死亡保障
・貯蓄に影響が出ないだけの医療保障
〇独身、子供なしの場合
・親に負担をかけなくていいだけの医療保障
上述したように、女性の場合、人によっては20代のうちから「がん」などの重い病気にかかるリスクが高いのです。もし女性特有のがんに罹患した場合、多額の貯金をお持ちの方であれば、保険を準備する必要はありませんが、そうでない方にはかなりの経済的打撃となります。病気になっただけでもかなりの精神的ダメージ。経済的な負担は極力減らしたいですよね。年齢がいくつであれ、女性であれば女性特有の疾病に対する備えはしておいた方が安心と言えるでしょう。数多くの保険がありますが、ご自身が安心だと思える保障を備えた保険を選ぶことをおすすめします。
また、保険料については安いにこしたことはありませんが、保障内容をよく吟味し、安いのか高いのか判断された方がよいでしょう。安いからといって加入しても、保障が全く足りない保険というのが多く存在します。ご自身が求めている保険とはどういった内容のものなのか、よく踏まえたうえで検討されることをおすすめします。
現在、人気の女性専用生命保険について紹介していきましょう。なお、人気ランキングについては参考サイトによるランキングなので、あくまで参考程度にしてください
1位 | オリックス生命 | 新CURE Lady |
2位 | アクサダイレクト生命 | カチッと終身がん「私にごほうびプラン」 |
3位 | ABC少額短期保険 | 女性専用医療保険「ABCおかあさん保険」 |
4位 | ライフネット生命 | 終身医療保険「新じぶんへの保険レディース」 |
5位 | 東京海上日動あんしん生命 | 医療保険「メディカルKit レディースプラン」 |
〇オリックス生命「新CURE Lady」のポイント
女性専用保険ではない「新CURE」も常に人気上位の商品。保障内容は手厚いにも関わらず、コストが非常に安いと人気です。女性専用保険の場合は、新CUREの7大疾病の代わりに女性特有の疾病を保障する、という設計になっています。
①病気・けがによる入院を一生涯保障
②女性特有の病気・すべてのがんによる入院は、入院給付金を上乗せで保障
③入院の有無に関わらず、約1000種類の手術を保障
④先進医療技術料と同額を保障。最高2000万円まで
〇アクサダイレクト生命「カチッと終身がん ワタシにごほうびプラン」のポイント
がんに関しての備えがかなりあつい保険となっています。特に女性特有のがんになった場合、一時金や入院保障が倍額でるような設計となっています。
①がんにならなかったら3年ごとに5万円または10万円のボーナス
②初めて女性特有のがんと診断されたとき、一時金として最高200万円(女性特有のがんでなくても一時金は保障。女性特有のがんの場合は上乗せで保障される)
③女性特有のがんで入院されたときは、そうでないがん入院保障の倍額保障
④がんの治療のための先進医療技術料を最高500万円まで保障
〇ABC少額短期保険「女性専用医療保険『ABCおかあさん保険』」ポイント
妊娠中でも入れるリーズナブルな保険として注目を集めています。また通常の保険では保険の対象とならない「自然分娩による入院」に関しても保障されるという珍しいタイプの保険となっています。
①病気やけがの治療を目的としている入院であれば、入院日数に応じた給付金が保障
②日帰り入院保障
③保険料が安い
④妊娠19週までなら契約可能(その妊娠における帝王切開等手術も保障)
⑤保障開始日以降に妊娠したら、自然分娩にともなう入院も保障
⑥更新タイプ。80歳まで継続可能
⑦更新した場合、更新割引が適用される
〇ライフネット生命「終身医療保険 新じぶんへの保険レディース」のポイント
「おすすめコース」と「エコノミーコース」の2種類から選べます。「おすすめコース」にすることで、万一大病を患っても大きな安心感を得られるようになっています。日帰り入院の場合に、入院5日分の給付金が支給されるという点、がん診断給付金がある点に注目です。
①がんや女性特有の病気で入院した場合は通常の入院給付金に上乗せして保障
②日帰り入院の場合、一律5日分の入院給付金が給付(※日帰り入院を繰り返した場合は、2回目以降は給付されない等注意事項あり)
③がん・心臓病・脳卒中等の3大生活習慣病で入院した場合、支払限度日数が無制限となる(※おすすめコースのみの保障)
④がんと診断されたとき、がん治療給付金として入院給付金日額の100倍の金額を一括で受け取れる。支払限度は保障期間中5回まで。(※おすすめコースのみの保障)
⑤先進医療技術料と同額を保障。最高2000万円まで。(※おすすめコースのみの保障)
〇東京海上日動あんしん生命「メディカルKit女性プラン」のポイント
乳がんによる乳房再建手術が保障されています。女性特有のがんについて手厚い保障を求められる方には特に注目の保険です。
①病気やけがによる入院を日帰り入院から保障
②女性特有の病気で入院した場合には入院給付金上乗せ
③乳房再建手術を保障
④約1000種類の手術を保障(オプション)
⑤5年間、給付金の支払いがなければ健康給付金(※Xタイプのみの保障)
〇5社まとめ
終身保険、定期保険、がん保険と同一のタイプではないので比較は難しいですが、仮に30歳女性が日額10000円プランに加入した場合いくらになるのか保険料を参考に提示させていただきました。
保険会社名 | 商品名 | 月額保険料 | 注意事項 |
オリックス生命 | 新CURE Lady | 5092円 | がん充実保障プランの場合 |
アクサダイレクト | カチッと終身がん「私にごほうびプラン」 | 3400円 | 保障重視タイプの場合。 |
ABC少額短期保険 | 女性専用医療保険「ABCおかあさん保険」 | 1740円 (2年目以降 1540円) |
1年更新。基本入院給付日額は5000円のみ |
ライフネット生命 | 終身医療保険 「新じぶんへの 保険レディース」 |
5836円 | おすすめコースの場合 |
東京海上日動 あんしん生命 |
医療保険 「メディカルKit レディースプラン」 |
2199円 | Wタイプ+先進医療特約の場合。基本入院給付日額は5000円のみ |
保険料だけでみると、かなり差があることが分かりますね。入院給付金額が異なるだけでもかなり金額に影響がでます。またオプションをどうするかによっても変わってきます。
時代のニーズをうまく反映している保険が、ABC少額短期保険の女性専用医療保険「ABCおかあさん保険」。保障の内容こそは他の保険に比べて、見劣りがしますが、節約しつつ、必要最低限の保障を準備しておきたい、特に出産時の出費に備えたい、という世の母親に大きな味方となる保険となっています。長く加入するには内容不足の保険ですが、1年更新なので、一時的に加入するという使い方もできますので、上手に使いましょう。
また、女性専用生命保険によく付加されている「健康給付金」等のボーナスについて注意です。上記5社の内では東京海上日動あんしん生命の「メディカルKit レディースプラン」。5年ごとに健康給付金がもらえる、というオプションが選べますね。貯金が苦手、というような女性には自動的に貯金ができるのでありがたい保険と言えるでしょう。ただし、注意事項としては月額保険料にその分上乗せされているということを念頭においておきましょう。金利がつくわけではないので、何も特にはなりません。本当にお金を増やしたいならば、銀行の預金金利の方がマシです。それくらい、プラスにはなりませんのでご注意ください。
以上、女性専用の生命保険について紹介してまいりました。数ある保険の中から、どのように選べばいいのかの指針になれば幸いです。どうぞ、周りの情報に振り回されず、ご自身にとって必要な保障がどういったものなのか、よく考えてご検討ください。