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HOME » 個人年金 » 個人年金保険控除の要件とは?、計算方法と年末調整時の作業

個人年金保険控除の要件とは?年末調整時の計算方法について

年末調整・確定申告で利用できる「生命保険料控除」とは?
会社にお勤めの方であれば、毎年10月下旬から11月上旬頃に会社から紙が渡され、その紙に現在加入している生命保険の内容を記載し、保険会社から送られてきたハガキや書面を貼付け、会社に提出すると年末にお金が戻ってきた経験を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

また、自営業や個人事業主の方は、毎年2月15日から3月15日までの間に最寄りの税務署に行き、確定申告用紙に同じように加入している生命保険の内容を記載し、保険会社から送られてきたハガキや書面を提出すると税金が少し戻ってきた経験を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。このように、加入している生命保険の内容を会社や税務署に申告するとお金が返ってくることを「生命保険料控除」と言います。生命保険料控除を利用すると、1年間の所得(収入)から生命保険に支払った保険料を差し引くことで、実際の所得を少なく申告することにより所得税が返ってくるのです。

また、所得が少なくなった事により、次の年度の住民税も安くなるのです。つまり、生命保険に加入すると、その生命保険に支払った金額(上限が設けられている)を所得から差し引くことで税金を安くする事ができるという効果があるのです。
生命保険控除にはいくつか種類があり、またそれぞれの種類の控除を受けるための条件が設けられていますので、まずはこちらから見ていきましょう。

生命保険控除の種類とは?

現在、生命保険料控除は3つの種類に分類されています。それぞれの名前を「一般生命保険料控除」「介護医療保険料控除」「個人年金保険料控除」と言います。一般生命保険料控除とは、生命保険の種類の中の「死亡保険金」が受け取れるタイプの生命保険に加入した場合に利用することができます。
介護医療保険料控除とは病気やケガで入院した場合に入院1日あたりの給付金が受け取れるタイプの医療保険や、介護状態に応じて介護給付金が受け取れるタイプの介護保険に加入した場合に利用することができます。

そして最後の個人年金保険料控除とは、60歳などの老後になってから10年間などの期間、毎年年金形式でお金を受け取れるタイプの個人年金保険に加入した場合に利用することができます。この3つの控除それぞれにおいて所得から差し引くことで所得税や住民税の優遇を受けられる上限が決まっています。生命保険料控除のイメージは以下のとおりです。

[生命保険料控除]

3つの控除それぞれにおいて所得税は4万円、住民税は2.8万円までを年収から控除することができ、これを差し引いた年収によって所得税・住民税が計算されることになります。3つの控除すべてを利用した場合、所得税は最大12万円、住民税は最大7万円までを所得から差し引くことができるのです。
この中の1つの個人年金保険料控除ですが、個人年金保険料控除を受けるためにはいくつか条件が設けられています。個人年金保険料控除を受けるための条件について見てみましょう。

個人年金保険料控除の要件とは?

個人年金保険料控除は、個人年金保険に加入していればすべて利用できるというわけではありません。一定の条件を満たした個人年金保険に加入した場合のみ利用することができます。個人年金保険料控除を利用するための個人年金保険の条件は以下となります。

・年金を受け取る人は、保険料の払い込みをする者(契約者)、またはその配偶者であること
・年金を受け取る人は、被保険者と同一人であること
・保険料の払込期間が10年以上であること
・年金の種類が確定年金の場合、被保険者の年齢が60歳以上かつ、年金受取期間が10年以上であること
・個人年金保険の加入時に「個人年金保険料税制適格特約」を付けておくこと
 

それぞれについて詳しく見てみましょう。
はじめに、年金を受け取る人(受取人)は保険料を支払う人(契約者)か、その配偶者でなければなりません。保険料を支払う人が親で年金の受取人が子どもであった場合などはこの条件から外れてしまいます。個人年金保険の前提は、ご自身の老後のお金を積み立てるためのものとして作られていますので、親が持っているお金で個人年金保険に入り、そのお金の受け取りを子どもにした場合は「贈与」と見なされてしまうのです。

贈与となった場合、保険料を支払っている方の所得税や住民税の優遇対象ではなくなるので、個人年金保険料控除の対象から外れるのです。基本的に個人年金保険料控除を受けるためには、「保険料を支払う人(契約者)」=「保険の対象の人(被保険者)」=「年金を受け取る人(受取人)」でなければならないのです。
次に、保険料の払込期間が10年以上であることという条件があります。個人年金保険の種類の中には、50歳の方が55歳まで保険料を支払い、60歳から年金の受け取りができる商品や、一時払いという保険料を一括で支払って加入した場合の個人年金保険には、個人年金保険料控除は利用することはできませんので注意しなければなりません。

また、年金の受け取りについても制約があり、年金の受け取り開始年齢が60歳であり、かつ受取期間が10年以上でなければいけないという制約があります。個人年金保険の種類の中には受取期間が最短で5年間というタイプの商品がありますが、この場合は個人年金保険料控除の対象外となってしまうため、こちらも注意しなければなりません。
最後に、契約時の注意点について述べておくと、個人年金保険の契約時に「個人年金保険料税制適格特約」を付けておかなければ、個人年金保険料控除の対象にはなりません。その他の条件を満たしていても、契約時にこの特約を付けておかなければ個人年金保険料控除は利用できませんので、こちらはもっとも注意が必要です。通常、該当する個人年金保険には自動で付いている場合が多いが、時折、自動で付いていない場合や、契約窓口の方が付けずに申込書を作成する場合もあるので、ぜひ契約の時には確認しておく必要があります。

年末調整時の計算方法について

次に、3つの生命保険料控除を利用しようと思った時、実際にどれくらい返ってくるのか知りたいと思われると思います。年末調整で返ってくるのは、払い過ぎた所得税の還付金によるものなのですが、では所得税はどのように計算されているのか見ていきましょう。
はじめに、所得税は「累進課税」といって、年収が高い人ほど所得税の税率が高くなるように設定されています。逆に、年収の高くない人は所得税の税率も安く抑えられています。

[年収別に見る所得税・住民税の税率表]

上図を見てみると、年収300万円の方の場合の所得税は5%、年収500万円の方の場合の所得税は10%、年収700万円の方の場合の所得税は15%というように、年収に応じて所得税の税率が上がっているのが分かると思います。このように、所得税は年収に応じて税率が変わる「累進課税制度」なのです。
では、この年収別による所得税の税率を知った上で、それぞれの年収の場合、年末調整時にいくら戻ってくるのかを計算してみよう。

一般生命保険料控除、介護医療保険料控除、個人年金保険料控除の3種類の控除を利用し、それぞれ上限まで利用した場合で見てみましょう。所得税では最大12万円の控除を利用する事ができます。年末調整における戻ってくるお金(還付金)の計算方法は非常に簡単で12万円の控除の枠を利用した場合、この金額に対してご自身の年収に応じた所得税の税率を掛けた金額が返ってくるお金ということになります。例えば年収300万円の方であれば税率が5%なので、12万円の5%=6,000円、年収500万円の方であれば税率が10%なので12万円の10%=12,000円、年収700万円の方であれば税率が15%なので、12万円の15%=18,000円が返ってくるという計算になります。

これは、3種類の生命保険料控除のどれかしか加入していなかった場合も同じように計算することができます。例えば個人年金保険のみに加入しており、個人年金保険料控除の条件を満たし、またこの控除枠すべてを使っているとした場合、所得税の控除枠は4万円となるため、自分の年収が300万円であれば、4万円×5%=2,000円、年主500万円であれば4,000円、年収700万円であれば6,000円が年末調整で戻ってくるという計算になります。
このように、年末調整で戻ってくるお金を計算するためには、1つめは加入している保険がどの控除を利用できるのかを知ること、次に自分の年収の所得税の税率を知ること、そして利用している控除の枠と自分の年収の所得税の税率を掛けることで年末調整のときに戻ってくる金額を知ることができますのでぜひ計算してみてください。

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