「スター誕生」は三井生命が販売している無配当低解約返戻金型愛児進学保険(学資保険)です。18歳満期の場合12歳・15歳時に祝金を受け取り、満期時には満期祝金が受け取れます。被保険者(子供)年齢は0~2歳、出産予定日前140日以内から加入可能、保険料払込期間は12歳・15歳・18歳・22歳払込満了から選択、保険期間は18歳・22歳満期のいずれかです。
ウェッブ上の保険料例によると、18歳満期・払込期間18歳全期払い・基本保険金額200万円・契約者28歳女性・被保険者0歳女性の場合、12歳・15歳時祝金各20万円、満期祝金200万円、月払い保険料10,716円です。祝金受取総額240万円に対し払込保険料総額2,314,656円で返戻率は103.6%です。同様の契約内容で保険料12歳払い済みの場合は月払い保険料15,000円、払込保険料総額2,160,000円で返戻率は111.1%になり、保険料15歳払い済みの場合は月払い保険料12,434円、払込保険料総額2,238,120円で返戻率107.2%になります。なお、満期祝金以外のの各祝金は請求が無ければ、所定の利率で自動的に据え置かれます。保険料例は契約者男性30歳が通常ですので単純に比較できませんが、28歳女性が短期払い済みで契約すれば返戻率が110%前後になり魅力かなと思います。
ただ特約は子供の入院・手術や傷害等の医療特約(こども総合入院特約2011・こども退院給付特約2009・こども傷害特約2007・こども特定損傷特約2007)で、あまり必要ないのではないかと思います。どうしてもと考える方は他の家族医療保険に加入したほうがお得です。契約者が死亡・所定の高度障害状態のとき以後の保険料の払い込みが免除になります。
ネットの口コミでは30歳男性が契約した場合返戻率は100.8%でまったく魅力がないとしています。付加できる特約保険料の明細がウェッブ上にないと不満の声も。こども医療の特約は共済等のキッズタイプに加入したほうがお得とのアドバイスがあります。無配当低解約返戻金型の保険は保険料支払い期間中(スター誕生では被保険者年齢10歳まで)の解約返戻金を通常より低く(70%)抑えて満期返戻金を大きくする保険です。30歳男性の18歳全期払いで返戻率が100.8%ではリターンが少なすぎるようです。短期払い済み(12年)で比較すると返戻率が110%まで上がり地味に魅了的との声もあります。ただし、契約者の三大疾病の保障がなかったり配当金がなかったりと、備えとしては劣るが貯蓄性を認める口コミもあります。保険会社の安全性の目安となる「格付け」は「スタンダード&プアーズ」の信用格付けがBBBとなっていて 他の生保と比較すると、厳しい評価であると言えます。
三井生命保険株式会社は、2016年3月末「日本生命保険相互会社」の子会社化となり、国内生保の中で「ニッセイグループ」として、再始動し始めます。
日本の伝統的な生命保険会社の中で、「三井」という財閥名の付いた企業は、銀行や損保、不動産から商社に至るまで幅広く展開していますが、住友グループと統合した「銀行」「信託銀行」や「損害保険」「建設」など、大変柔軟な生き残り策が目立っています。
一般的に、三井生命の評価はどうでしょうか?確かに、三井グループ各社社員のための保険会社、という位置付けがあり、国内生保の中でも中位の成績ですが、その商品は定期保険から医療保険、積立保険など数は少ないながらもユニークなものがあります。
実は「スター誕生」という名前のが積立保険が以前はありましたが、2016年3月1日現在は、販売されていません。子供の教育資金を貯める為の商品は「学資保険」というカテゴリーは廃止し、0歳から加入できる「外貨立ての積立保険」に特化しています。また、3歳から70歳までの積立保険は円建てでの運用となっていますが、会社側のお勧めはこの保険に特約としての医療保障を付ける、という設定です。
今まで、生命保険の見直しを考えられた方には、三井生命の商品のアドバンテージはどれほどあるのでしょうか?はっきり言えば、商品ひとつひとつをとってみれば、掛け金や積立額、あるいは特約の内容など、ほかの会社でもいいのでは ?と考えさせられるものがあるのは確かです。
ですが、生命保険を単に「単品商品」と考え、自分で「死亡保障はA社の保険」、学資保険は「B社の保険」、医療保険は「C社の保険」などと別々に加入することのメリットと、デメリットをよく考えれば、三井生命一本で家族の保障を賄う方が結果的にいい…そう考える方も少なくないはずです。
生命保険は、商品力の勝負だけではありません。いざという時に「会社がきちんと保険金を支払う」ことの方が重要なのはいうまでもありません。ですから、商品力だけを考えて保険会社を選ぶのは、いささか筋違いの面もあるのです。
だからこそ、FPの力をぜひ利用するのは大切です。その際に注意したいのは「三井生命は解約しましょう」などとのっけから話し出すFPは、その場で相談を打ち切ること。FPにも「自分の契約を増やしたい」だけの人がいますので、押し付けのない、あなたの意見をしっかりと聞く耳をもつFPに相談するのが一番なのです!